Part. 4

本堂の大階段を降りるとき、来た時とより遥かに混雑していることに気づき驚きます。それもそのはず、交通制限で30分間ほど人の流れがせき止められていたのです。
大階段前の広場はもちろん、こちらに向かう参道は人で一杯。ですが、参拝を終えた人々は別ルートを通って下に降りていくので、帰り道はあまり混んでいません。 ⑩途中で虎に食べられる
⑩途中で虎に食べられる
途中で、お地蔵様が沢山あるちょっと異空間な聖域を通過します。その後すぐ、虎の口の中に入っていきます。「え?虎の口の中?」はい、そうです。とても胴長の虎の体内の中で、祈りを捧げる場所があります。
今年は寅年なので、特にご利益がありそうですね。その後、そのまま歩けば普通に排出され、、、ゴホン、外に出られます。

⑪厳かで、でもちょっと陽気な儀式に言葉を失う。
プオォォォォーン。法螺貝をふく音が聞こえてきます。塀で囲まれた広場に人が集まっていて、何かを待っているようです。
縄と紙垂で結界が張ってある聖域の中央に、お火焚きをする場所があり、導師さまや山伏(または修行僧?)と見受けられる方々がそれを取り囲んでいます。参拝客は遠巻きに、お火焚きが始まるのを待っています。写真のような竹の先に火を移して、それを積み上げた小枝の下にかざしています。

着火剤などは使っていないようで、点火するのに少し時間がかかっています。あ、火がついた!と思ったらすぐに、結構な量の白い煙が立ち上がりました。山伏の一人が大きな団扇で扇ぐと、瞬く間に大量の煙がでてきて、視界が真っ白に。まるで舞台の特殊効果のようです。

煙といっても、嫌な匂いではなく、自然な煙の匂いでご利益がある感じがします。明るい大きな炎が立ち上がると、煙の量はだいぶ減りました。ここで、すごいテンションの高い山伏さんの登場です。祓串(お祓い用の紙がたくさんぶら下がった棒)を煙の中にくぐらせた後、待っていた参拝客の頭をワッサワッサし始めます。
そう、皆このために待っていたのです。神聖な煙をくぐらせた祓串で、厄を祓ってもらうのです。このお役目をされる方が、すごく陽気で面白いので、今年も居られてとても嬉しかったです。私の連れの面々もワサワサしていただいたのですが、一人の頭には取れた紙垂がくっついていました。外国人で背が高いので、紙がとれるくらい至近距離でお祓いしてもらったようです。本人も「なんか良い事ありそう!」と喜んでいました。
このエリアでも、特別な祈祷を申し込むことができます。護摩木(火焚串)という木片を購入すれば、導師さまが祈りを捧げながら、炎の中に入れて下さいます。あと、参拝客の周りを刀で切るような仕草のご祈祷を受けている方も居られました。

私の記事で、現場の神秘的な雰囲気が伝われば嬉しいです。このお火焚きの始まりを見るためには、おすすめした混雑回避スケジュールで初詣をするのが一番です。大晦日は境内が一方通行になり、お参りをする前にお火焚きのエリアに行くのは、初めて行く人には難しすぎると思われます。
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